フォトウェディングとは？基本の意味と魅力
フォトウェディングの定義
そんな会話を交わすカップルが増えています。フォトウェディングとは、挙式や披露宴は行わず、ウェディングドレスや和装などの婚礼衣装を着て記念写真を撮影することです。
単なる記念写真ではなく、プロのカメラマンとヘアメイクスタッフが手がける本格的な婚礼写真として、多くのカップルに支持されています。
「結婚写真」「前撮り」「後撮り」との違い
と混同される方も多いですが、それぞれ明確な違いがあります。
フォトウェディング： 結婚式の代わりとして行う撮影
前撮りは結婚式の1〜3ヶ月前に行う撮影で、式当日とは違う衣装や会場で撮影するのが一般的。後撮りはハネムーン先での撮影や、式後にゆっくりと撮影したい場合に選ばれます。
これに対してフォトウェディングは「式をしない結婚」の記念として、より重要な意味を持つ撮影となります。撮影の目的と位置づけを理解することで、自分たちに最適なプランを選べるはずです。
海外でいう「フォト婚」とは？
海外挙式を検討する際に「フォト婚」という言葉を目にしたことがある方もいるでしょう。海外でのフォト婚は、現地での法的な結婚手続きは行わず、挙式風景やリゾート地での撮影のみを楽しむスタイルです。
フォトウェディングが人気な理由
費用を抑えて結婚の記念を残せる
という声をよく耳にします。実際、一般的な結婚式の平均費用は約350万円とされていますが、フォトウェディングなら10万円〜30万円程度で本格的な婚礼写真を残すことができます。
一般的な結婚式：約350万円
フォトウェディング：10万円〜30万円
この費用差の理由は、会場費や料理代、引き出物費などがかからないためです。衣装レンタルやヘアメイク、撮影料が主な費用となるため、大幅なコストカットが実現できます。
式を挙げないカップルに選ばれる新しい形
コロナ禍を経て「大勢の人を集めるのは気が引ける」「内輪だけで済ませたい」というカップルが増加しています。実際、2024年の調査では約4割のカップルが「結婚式を挙げない」という選択をしており、その代替案としてフォトウェディングが注目されています。
時間・場所を自由に選べる
そんな制約に悩むことなく、フォトウェディングなら自分たちのペースで計画を立てられます。
- 撮影時間：2〜6時間程度と短時間
- スケジュール：平日の仕事終わりや休日の午前中など調整可能
- 撮影場所：思い出の場所や憧れのロケーションを自由に選択
- 天候対応：スタジオ撮影なら天候に左右されない
フォトウェディングのメリット・デメリット
メリット：費用・自由度・衣裳選びの楽しみ
という花嫁さんの本音を叶えてくれるのがフォトウェディングです。
- 費用面： 結婚式の約1/10の費用で記念写真を残せる
- 自由度： 時間や場所を自分たちのペースで選択可能
- 衣装： 憧れのドレス数着や和装との組み合わせも可能
- 自然体： ゲストの目を気にせず自然な表情で撮影
- 準備： 思い立ったら比較的早期に実現可能
デメリット：挙式のような演出感はない
一方で、フォトウェディングには「物足りなさ」を感じる場合もあることは正直にお伝えしておきます。
- 結婚式で味わえる挙式の厳粛な雰囲気は体験できない
- ゲストからの祝福の声、披露宴での華やかな演出などは体験できない
- 「バージンロードを歩く夢」「家族の前で誓いを立てたい」希望には不十分
- 周囲の人との共有体験が限られる
- 結婚という人生の節目を盛大に祝う特別感は控えめ
実際の先輩カップルの声
- 「想像以上に本格的な写真が撮れて大満足」
- 「親にもきちんとした写真を見せられて安心した」
- 「準備のストレスがほとんどなくて楽だった」
- 「浮いた費用で豪華な新婚旅行ができた」
- 「もう少し盛大にお祝いしたかった」
- 「家族や友人と一緒の写真も欲しかった」
多くのカップルが共通して述べるのは「二人の時間をゆっくり過ごせた」ということです。後悔している人は少なく、多くの方が「自分たちらしい結婚記念ができた」と満足されているのが印象的です。
フォトウェディングの費用相場と内訳
スタジオ撮影の料金目安
基本プラン：10万円〜20万円
（撮影料・衣装レンタル・ヘアメイク・データ納品込み）
撮影時間：2〜3時間
カット数：100〜200枚程度
- 衣装追加：3〜10万円（1着につき）
- アルバム作成：2〜8万円
- 大判プリント：5千円〜2万円
- ヘアチェンジ：2〜3万円
ロケーション撮影の料金目安
基本プラン：15万円〜30万円
（スタジオ撮影 + 5〜10万円程度）
撮影時間：3〜5時間（移動込み）
カット数：150〜300枚程度
- 撮影場所への移動費
- ロケーション使用料（1〜3万円程度）
- 天候リスクへの対応費用
- 撮影許可申請手続き代行
費用を抑える3つのコツ
- 平日・午前中撮影： 土日より1〜3万円安くなる
- 衣装・小物の持ち込み： 自前のアクセサリーでオプション料金を節約
- データ納品選択： アルバムより安く、後から自分でフォトブック作成
- 複数見積もり： 含まれる内容を詳しく比較検討
フォトウェディングの種類
スタジオ撮影の特徴と人気シーン
という心配をせずに済むのがスタジオ撮影の最大の魅力です。
- 天候に左右されず確実に撮影可能
- 照明やセットが完璧に整えられた環境
- 複数の衣装チェンジやポーズ変更が余裕で可能
- メイク直しや衣装調整のための個室完備
- 初めての撮影で緊張しがちな方も安心
- クラシカルな洋館風セット
- 純白のバックペーパーでのシンプル撮影
- アンティーク調の家具を使ったヴィンテージスタイル
- 桜や紅葉などの季節装飾セット
ロケーション撮影の特徴と人気スポット
- 屋外の自然光を活かした撮影
- スタジオでは表現できない開放感
- その場所ならではの特別感と思い出深さ
- 季節感あふれる自然な表情を撮影可能
- 神社・寺院： 厳かな雰囲気の中で日本の美を表現
- 公園・庭園： 四季折々の自然を背景にロマンチック撮影
- 洋館・歴史的建造物： クラシカルで上品な雰囲気
和装・洋装プランの違いと選び方
- 多くの女性が憧れる純白のドレス姿
- Aライン、マーメイド、プリンセスラインなど豊富なバリエーション
- レンタル料金：3〜8万円程度
- 洋館や教会、ガーデンでの撮影によく映える
- 日本の伝統美を表現
- 料金：5〜12万円程度（洋装より高め）
- 格式高く厳かな印象
- 神社や日本庭園での撮影に最適
- 家族の記念写真としても非常に喜ばれる
フォトウェディングの流れ
申し込みから打ち合わせまで
- スタジオ・フォトグラファー選択 → 仮予約（手付金のみ）
- 初回打ち合わせ（撮影1〜2ヶ月前）
- 衣装選び
- 撮影場所の詳細確認
- ヘアメイクのイメージ共有
- タイムスケジュールの調整
- 正式契約 → 残金支払い
- 撮影したい雰囲気やポーズのイメージを具体的に伝える
- 参考になる写真や雑誌の切り抜きを持参
- 不明な点や不安な点は遠慮せずに質問
- 納得のいく状態で契約を結ぶ
撮影当日の流れ（スタジオ / ロケーション別）
- 09:50 受付・衣装確認
- 10:00 ヘアメイク開始（約2時間）
- 12:00 1着目撮影開始（約45分間）
- 12:45 衣装チェンジ・ヘア直し（30分）
- 13:15 2着目撮影（約45分間）
- 14:00 終了
- 09:50 受付・衣装確認
- 10:00 スタジオでヘアメイク・着付け
- 12:00 撮影地に移動
- 12:30 現地で1着目撮影開始（約45分間）
- 13:15 衣装チェンジ・ヘア直し（30分）
- 13:45 2着目撮影（約45分間）
- 14:30 スタジオに移動
- 15:00 撮影終了
アルバムやデータ納品までの期間
- データ納品： 撮影から2〜4週間後
- 納品形式： オンラインダウンロード、DVD・USBメモリ
- 納品枚数： 150〜300枚程度（厳選・色調補正済み）
- アルバム作成： 6〜8週間程度（レイアウト確認作業込み）
フォトウェディングがおすすめな人
結婚式を挙げない・挙げられないカップル
と考えているカップルにとって、フォトウェディングは理想的な選択肢です。
- 経済的な理由で結婚式は難しい
- 家族の事情で大きな式は挙げられない
- 価値観の違いで式には意味を感じない
- コロナ禍で大人数を集めることに躊躇
- 人前での注目が苦手
- 親世代への結婚報告がしやすい
- 職場や友人への報告話題になりやすい
- 二人だけの特別な時間として楽しめる
- 新しい夫婦生活のスタートに華を添える
入籍だけ済ませた夫婦
という夫婦の方も多いのではないでしょうか。役所での手続きだけで終わってしまった結婚に、後から特別感をプラスできるのがフォトウェディングの魅力です。
- 結婚記念日や二人の誕生日など意味のある日を選択
- 改めて結婚の実感と喜びを味わえる
- 普段言えない気持ちも撮影という特別な時間で自然に表現
- 将来子どもに見せてあげられる記念写真
- 入籍だけで終わらせた後悔を解消
節目にもう一度記念写真を撮りたい夫婦
という夫婦も増えています。結婚当初は経済的な余裕がなくて撮影できなかった方や、当時の写真に満足していない方にとって、節目での撮影は特別な意味を持ちます。
- 結婚記念日（5周年、10周年など）
- 銀婚式、金婚式
- 子育てが一段落した時期
- 転職・昇進などの人生の転換点
- 深みのある愛情表現
- 安定感のある関係性
- 二人で歩んできた歴史を感じられる写真
- 家族にとってかけがえのない宝物
家族や子ども・ペットと一緒に残したい人
という希望を持つ方にも、フォトウェディングは最適です。
- お子様と一緒： ファミリーフォトとウェディングフォトの組み合わせ
- 三世代撮影： おじいちゃん・おばあちゃんも含めた家族写真
- ペット同伴： 大切な家族の一員として愛犬・愛猫も一緒に
- 子どもの自然な表情や仕草で親しみやすい仕上がり
- フォーマルになりすぎない温かい雰囲気
- 世代を超えて受け継がれる特別な記念写真
- 通常の結婚式では難しい自由な撮影スタイル
東京で人気のフォトウェディングロケーション
旧細川侯爵邸｜文化財に囲まれたクラシカルな邸宅
という方におすすめなのが、目白にある旧細川侯爵邸です。昭和初期に建てられたこの洋館は、重要文化財に指定されており、当時の上流階級の暮らしを物語る優雅な空間が魅力となっています。
- 大理石の暖炉やシャンデリア、アンティークの家具
- 大広間の窓から差し込む美しい自然光
- 手入れの行き届いた庭園
- 洋装・和装ともに映える撮影環境
- 歴史ある建物での特別感
旧安田楠雄邸｜大正ロマン漂う木造建築
文京区千駄木にある旧安田楠雄邸は、大正8年に建てられた近代和風建築の傑作として知られています。「和と洋が融合した空間で撮影したい」というカップルに特に人気が高く、大正ロマンの趣を存分に味わえるロケーションです。
- 伝統的な日本建築に西洋要素を取り入れた「和洋折衷」
- 縁側から眺める四季折々の美しい庭園
- 障子越しの柔らかな光で和装姿を上品に演出
- 和装での撮影に特におすすめ
旧平田源七邸｜四季折々の庭園と趣ある和建築
足立区にある旧平田源七邸は、武蔵野の面影を残す日本庭園と明治期の和建築が美しいロケーションです。「自然に囲まれた和の空間で撮影したい」という方にぴったりの、落ち着いた雰囲気の撮影が楽しめます。
- 池泉回遊式庭園（石橋や灯籠、季節の花々）
- 春：桜、初夏：菖蒲、秋：紅葉の季節ごとの表情
- 畳敷きの座敷や縁側など日本の伝統美
- 都心からアクセスしやすい立地
- 喧騒を忘れさせる静寂な環境
旧泉山吉兵衛邸｜和装が映える静かな庭園
文京区にある旧泉山吉兵衛邸は、大正時代の実業家の邸宅を復元した施設で、静謐な日本庭園と数寄屋造りの建築が特徴です。「人混みを避けて、落ち着いた雰囲気で撮影したい」というカップルに選ばれる、隠れ家的なロケーションとなっています。
- 枯山水と池泉庭園の両方の要素を取り入れた設計
- 茶室や東屋での「わび・さび」の美学表現
- 縁側や和室から庭園を一望
- 平日は特に静かで貸切に近い状態
- 質素でありながら品格のある撮影
東京国立博物館｜日本美術と自然が調和する特別空間
上野にある東京国立博物館は、特別な許可を得て撮影できる格式の高いロケーションです。「日本の文化と歴史に囲まれて撮影したい」という希望を叶えてくれる、他では体験できない特別な撮影環境が魅力となっています。
- 明治時代に造営された歴史ある日本庭園
- 茶室や五重塔などの建造物が点在
- 本館前の広場や庭園での格調高い撮影
- 季節によっては桜や紅葉も楽しめる
- 文化財に囲まれた特別な撮影体験
旧古河邸｜洋館とバラ庭園が織りなすロマンチックな風景
北区西ヶ原にある旧古河邸は、大正時代に建てられた洋館と美しいバラ庭園で知られる人気のロケーションです。「ヨーロッパの古城のような雰囲気で撮影したい」という夢を叶えてくれる、ロマンチックな撮影スポットとなっています。
- 英国風の重厚な石造建築
- ステンドグラスや大理石の装飾
- 大階段やサロンでの宮殿のような撮影
旧前田家本邸｜洋風と和風が融合する壮麗な邸宅
駒場公園内にある旧前田家本邸は、昭和初期に建てられた和洋折衷建築の傑作として知られています。「和と洋の両方の魅力を一度に味わいたい」というカップルにとって理想的な、多彩な撮影シーンを楽しめるロケーションです。
- 洋館部分： チューダー様式の重厚な造り、広いホール
- 和館部分： 数寄屋造りの粋を集めた上品な空間
- 洋風と和風の両方の要素を持つ庭園
- 一つの邸宅で洋装と和装両方の撮影が可能
- 歴史ある建築物での格式高い撮影
フォトウェディングで失敗しないための注意点
撮影日程と天候リスクの考え方
という不安は、多くのカップルが抱える共通の悩みです。特にロケーション撮影では天候リスクを避けて通れないため、事前の対策と心構えが重要になります。
- 雨天時の対応策を事前確認： 延期料金、再調整の可能性
- 代替プラン準備： 屋根のある場所、スタジオ撮影への変更
- 季節選び： 梅雨・台風シーズンを避け、春・秋を選択
- 柔軟な心構え： 曇りや小雨も独特の雰囲気ある写真に
- 春（3-5月）： 桜・新緑、気候が穏やか
- 秋（9-11月）： 紅葉、過ごしやすい気温
衣裳・ヘアメイクの打ち合わせポイント
という後悔を避けるために、衣装とヘアメイクの打ち合わせは特に念入りに行いましょう。
- 参考写真を複数準備： 具体的なイメージを伝える
- 体型に合ったデザイン選択： 試着で様々な角度から確認
- 動きやすさチェック： 座った時、歩いた時の確認
- 撮影場所との調和： ロケーションの雰囲気に合う色・デザイン
- 和装の場合： 帯締めや小物類まで細かく確認
- 撮影用メイク： 普段より濃いめが一般的
- プロのアドバイス： 照明の影響を考慮した仕上がり
- リハーサルメイク： 不安な方は事前体験がおすすめ
カット数や納品形式を確認する
という不満を避けるため、撮影内容と納品について事前にしっかり確認しておきましょう。
- 撮影枚数 vs 納品枚数：
- 撮影：数百枚
- 納品：50〜100枚程度（修正・加工済み）
- 写真選定の基準・プロセス： 自分たちの意見反映の可否
- データ納品形式：
- 高解像度データ + SNS用データの有無
- DVD・USB受け取り or オンラインダウンロード
- データ保存期間、再ダウンロード可否
よくある質問（Q&A）
スタジオ撮影： 天候に関係なく予定通り実施
ロケーション撮影： 雨天延期が一般的（多くは追加料金なし）
- 日程変更（延期期間・回数に制限あり）
- 屋根のある場所での撮影続行
- 傘を使った演出での撮影
- 雨の日ならではのしっとりした雰囲気を楽しむ
もちろん可能です。家族写真を含むプランを用意しているスタジオが多く、追加料金で対応してくれる場合もあります。
- 参加人数と希望する撮影パターンを事前に伝える
- 人数が多い場合：撮影時間延長、衣装追加レンタルが必要
- 小さなお子様がいる場合：機嫌の良い時間帯を選ぶ
- お気に入りのおもちゃを持参すると良い
ペット同伴での撮影に対応しているスタジオも増えています。家族の一員として大切にしているペットとの撮影は、より自然で温かい雰囲気の写真を残すことができます。
- 事前に予防接種証明書の提出が必要な場合あり
- 普段使っているブランケットやおもちゃを持参
- ペットの体調・機嫌により思うような撮影ができない可能性
- 時間に余裕を持ったスケジュール組みが大切
- ペット同伴撮影の経験豊富なフォトグラファーを選択
それぞれの季節に魅力があるため、二人の好みや撮影場所に合わせて選ぶのがベストです。
- 春（3-5月）： 桜・新緑が美しい、気候穏やか（桜時期は早めの予約必要）
- 夏（6-8月）： 緑が濃い、青空が爽やか（暑さ・紫外線・メイク崩れ対策必要）
- 秋（9-11月）： 紅葉が美しい、落ち着いた雰囲気
- 冬（12-2月）： 空気が澄んでクリアな写真、雪景色の演出も期待
まとめ｜フォトウェディングは「式をしない結婚」の新しい選択肢
結婚式を挙げないという選択をしても、きちんとした形で結婚を記念したいという想いは大切にすべきです。プロのカメラマンとヘアメイクスタッフが手がける美しい写真は、一生の宝物として家族に愛され続けるでしょう。
- スタジオ撮影からロケーション撮影まで
- 予算や希望に応じた様々なプラン
- 和装・洋装の自由な組み合わせ
- 家族・ペットとの撮影も可能
これから結婚を控えているカップルの皆さんには、フォトウェディングという素敵な選択肢があることを知っていただき、二人らしい特別な記念を残していただければと思います。形式にとらわれることなく、心に残る結婚の記念を作ることが何より大切です。
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